命日
今日は愛犬クロの命日です。38年のもの歳月が経ってしまいました。
ジャーマンシェパードと柴犬のミックスでした。同じ物を食べ、同じ布団で寝て、文字通り寝食を共にしました。一家団欒の中心には、いつもクロがいました。たくさんの癒しをくれました。
臆病でおっちょこちょいで、ほとんど吠える事のないおとなしい犬でした。まるで私と血が繋がっているかようでした。
メンタルの弱さは私譲りで、脱臼の手術で入院した時には、口の周りのヒゲが半分ほど白くなって戻って来ました。獣医から「一体何を食べるんですか?」と言われるほど、分離不安で食欲が無くなってしまう子でした。
私と姉で最期を看取りました。仕事で遅く帰って来た父は冷たくなったクロを撫でながら「母さんが亡くなってから、お前が生き甲斐だったのに・・・」と呟きました。
その日の朝、父と姉が病院にクロを迎えに行きました。クロはこれで見納めかと言うかのように周りの景色をキョロキョロ見ていたそうです。
本当は私が迎えに行く予定でしたが、「現実」が怖くて寝たふりをしていました。
クロが亡くなってから3年後、借りていた家が建て直しで立ち退きになった時、家を買うことにしました。いつの日にか、クロのような犬を飼う事が出来るようにマンションではなく、一戸建てに決めました。
その後、2度ほど犬を飼うチャンスがありましたが、踏ん切りが付かず実現しませんでした。クロがくれた9年間を裏切る事は出来ませんでした。
クロの代わりがいるはずがありません。
私の歴代の携帯の待受は、ずっとクロです。今でもその姿と思い出に癒されています。クロには感謝しかありません。
まだ「虹の橋」の袂で待っているのでしょうか?おっちょこちょいだから、間違ってお台場のレインボーブリッジで待ってなければいいのですが・・・
『かけがえのないもの 失くしたあとは どんなに似たものも かわれはしない』(村下孝蔵「ゆうこ」より)
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