私の両親は社内結婚です。ボールペンや万年筆を作る、台東区下谷にあったウインパー万年筆という会社で出逢いました。

終戦時に1５歳だった父は茨城から東京にやって来て就職したのでしょう。父と同い年の母は高卒後、３年後にこの会社に入ったと思われます。

「思われます」というのも私はそういう話を両親ときちんとした事がなく、断片的な話や叔父叔母の話などを継ぎ合わせています。

ウインパー万年筆はその後倒産してなくなりましたが、その後、社長の息子さんが同じような会社を立ち上げたようです。その会社のホームページに「ウインパー万年筆の流れを汲み」と当時の写真を公開していました。

その写真の一枚に新年会の集合写真があり、そこに若き日の両親が写ってました。家によく遊びに来てた同僚の方も確認出来ました。時期は結婚数カ月前ではないでしょうか。ちょっとカッコを付けた髪型の父と3人ほど離れた所にいるおとなしそうな母・・・

結婚の日と姉が生まれた日の計算が合わないので出来ちゃった婚の走りかも知れません。

この会社で出逢わなければ・・・母の体が弱く、同僚に止めた方がいいよと言われ、父がその助言に従っていたならば・・・母は社長のお気に入りだったそうで、先に社長がアタックしていたら・・・

あらゆる偶然が今の私を存在させています。

そんな両親も今は遠い所に行ってしまいました。

（追記）自宅にあるアルバムに同じ写真を発見しました。